早春の公園でよく見かけるのが、まだ芽吹いていない木の枝に、黄色い花をいっぱい咲かせるマンサク、サンシュウ、トサミズキなどである。
 サンシュウは中国や朝鮮半島が原産地で、江戸中期に日本に渡来したといわれ、「サンシュウ」の名は、中国名「山茱萸」の音読み。茱萸はグミのことで、秋にはグミのような実がなる。ハルコガネバナ(春黄金花)やアキサンゴ(秋珊瑚)の別名がある。

 ユキヤナギと同時期に咲き、木の形も花の大きさもほとんど同じ、八重のユキヤナギかと思っていたが、調べてみると、ユキヤナギはバラ科、シジミバナはシモツケ科で、まったくの別種だという。
 蜆貝に似ているということでこの名がつけられたのだろうが、花の中心が凹んでいるので「エクボバナ」とも呼ばれている。

 垣根の金網いっぱいに広がったジャスミンが、甘い香りを放っていた。部屋の中にジャスミンが一株あると、いい匂いを通り越して、強烈な香りが充満するそうだ。
 普通ジャスミンはモクセイ科のものが多く、和名では素馨(ソケイ)。マダガスカル島原産のジャスミンはガガイモ科だといわれている。

ドウダンツツジ(灯台躑躅) ツツジ科 (花期・春〜初夏)

サンシュウ(山茱萸) ミズキ科 (花期・早春)

シジミバナ(蜆花) バラ科 (花期・春)

シデコブシ (四手拳・梓辛夷) モクレン科 (花期・春)

シャガ(射干) アヤメ科 (花期・春) 

ジャスミン モクセイ科 (花期・初夏)

シャクナゲ(石楠花) ツツジ科 (花期・春〜初夏)

ジュウニヒトエ(十二単) シソ科
               (花期・春)

 十二単(ジュウニヒトエ)と呼ばれているが、本名はアジュガ。
 小さい青紫色の花が幾段にも輪生して穂状に咲く。その幾重にも重なって咲く姿を、平安時代の宮中の女官が着た十二単に見立てたものであろう。 

ショウジョウバカマ(猩々袴) ユリ科
                (花期・春) 

 山野のやや湿った所に自生する山野草で、 ピンク色の可憐な花を咲かせる。猩々は想像上の動物で、猿のような顔、毛は紅色、大酒飲みといことになっているが、花をこの猩々に、葉を袴に見立ててこの名がついたといわれている。

 小さなお堂の中で、座禅を組んでいるお坊さん、そんなイメージから座禅草の名がつけられた。別名がダルマソウ、座禅の僧を達磨大師に見立てたわけ。
 褐色の苞は、仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれ、高さ15p〜20cmほど、花が終ると大きな葉が出てくる。
 この地方では御在所岳山上の人工池で見られる。

 新緑のころ、釣鐘形の可愛い花を咲かすドウダンツツジ、お寺や公園などによく植えられているが、主に白ドウダン。四日市に隣接する御在所岳山上には、黄とオレンジ、あるいは白と赤が織りなすサラサドウダンや真紅のベニドウダンの大木が多くあり、初夏の山上を彩る。
 ドウダンツツジをなぜ 「灯台躑躅」 と書くのか?。 枝分かれする形が「灯台」(灯明台、または結び灯台)に似ていることから、「とうだいつつじ」になり、次第に変化して「どうだんつつじ」になったとの説がある。
 木の形がよく、秋の紅葉も美しい。

ザゼンソウ(座禅草) サトイモ科 (花期・春)

 シデコブシは、愛知県の渥美半島、豊田・瀬戸付近、岐阜県東濃地域と中濃地域、そして四日市の丘陵地などに自生しているそうで、四日市の自生地では地域で大切に保存している。
 しかし、絶滅が心配されたシデコブシも、今では園芸品種が栽培され、市内の公園にも多く植えられ、細長い花びらを、ゆらゆらと風にそよがせている。
 

 シャガは日陰の湿地帯に自生、群生しているところも多い。花は朝開いて夕方しぼむらしいが、確認していない。
 ヒオウギの中国名「射干」から名づけられ、シャガはその音読み。俳句では「著莪」の字が当てられているそうで、コチョウカ(胡蝶花)の別名もある。

 石楠花は、深山に生える常緑の低木だが、この石楠花で人を集める寺院も多い。 この近辺では室生寺、高野山などが有名だ。
 同じ石楠花でも、ピンクを基本にして微妙に色も咲き方も違っており、この近辺では、御在所岳、鎌ヶ岳などの高山にも自生している。